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老子について(1)

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2017年2月4日

日本古来の神道(かながらのみち)の顕す由も「道」であり、「道」は唯一絶対の天地造物主を新たかにする宇宙創成以来の「真理」です。

2017年から始まる新しい時代の根源は、「道」すなわち「真理」でありそして「性(いのち)」です。諏訪の御柱祭の真実を明らかにするため、まず「神長と御左口神」が何かを明らかにしてゆきたいと思いますが、多くの識者の伝承で、老子・道徳経の「天長地久」の一句が浮かび上がってきました。

諏訪湖に面する岡谷市には「長地」の地名や「鎮」の町名などが歴史を刻んでいます。老子・道徳経六章に「谷神不死。是謂玄牝。玄牝之門、是謂天地根。緜緜若存、用之不勤。」、そして7章「天長地久。天地所以能長且久者、以其不自生、故能長生。是以聖人、後其身而身先、外其身而身存。非以其無私邪、故能成其私。」と連なっています。

「玄牝之門」と「神長と御左口神」の関係を明らかするために、始めに老子ついて中国古来の伝承を二回に分けて掲載いたします。文中に旧漢字などが多く使われていますが、漢字も原点に返って字解することで真実が蘇ってきますので、そのまま掲載することにいたします。

老子について

 老子の出世については殆どその源を知ることが出来ません。混沌以来何時の世にもあらわれています。上代三皇時代には萬法天師と稱せられ、中代三王時代には盤古神王と稱せられ、後代三皇時代には鬱華子と稱せられています。亦神農時代には大成子と稱せられ、黄帝(軒轅)時代には廣成子と稱せられ、千變萬化種々化身なされて、大道の道統を傳える為に顕現されました。

 そして何時の世に化身されても、通じて變らないのは、天道の偉大なる尊さを証明し、天道を後世の人に永く伝えさせる為、心愿深く天命に則り或いは儒聖と化し、或いは佛祖と化し、或いは道仙と化して顕れたり、隠れたりされて、その功績は測り知れません。或いは清靜経を著したりして、眞にその功德は無限です。

 諸經中には、無極太極の來源を喩え、先天後天の變化を説き、明善復初の關竅(かんきょう)を示し、亦己を煉って基を築く法則や、濁を去り清を留める奥妙、水火昇降の法輪、返本還源の原理を詳明されています。何れも一句を以て天地を包含し、一言を以て古今を貫き、あらゆる理に隈なく通徹して説かれました。その玄理は非常に幽玄奥妙であり、その言葉は古今東西人類の龜鑑に準えられ、その思想は永く後世の人に繼がれています。

 老子は道教の祖であり、姓は李、名は耳、字は伯陽と稱し、諡して耼(たん)と言いました。聖母、玄妙玉女が殷王の陽甲、庚申の歳に太上老君が五色の霞の光に擁られて、空際に降り、五色の流れ玉と倏(たちまち)變って口の中に呑み込んだ夢をみて遂に聖胎を凝り八十一年間孕まれたと説かれています。そして殷王の武丁、庚辰の歳三月十五日(農暦2月十五日)楚の苦縣、頼郷曲仁里に於て降誕されました。その時、聖母は李の樹に手をかけられ、左脇から生れたそうです。生れた時から白髪であり、頭の周圍に圓い毫光が燦燦と輝いていました。

生れると同時に能く言語が通じ、自由に行動が出来ました。その周りを九歩行き、左手で天を指し右手で地を指して「天上天下唯我獨尊し」と言われました。そこで李の樹を指して名字とされた事は、よく知られています。

続く・・・


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