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トランプ大統領が就任=「米国第一主義」を宣言-不確実性の時代に突入

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【ワシントン時事】米大統領選で勝利した共和党のドナルド・トランプ氏(70)は20日正午(日本時間21日午前2時)すぎ、連邦議会議事堂前での就任式で宣誓し、第45代大統領に就任した。トランプ氏は就任演説で「米国第一主義」を宣言。米国の再生に向けて国民に団結を呼び掛け、「われわれは米国を再び偉大にする」と訴えた。

20日、米ワシントンの連邦議会議事堂前で、聖書に手を置いて就任宣誓するドナルド・トランプ新大統領(AFP=時事)

【特設ページ】トランプ大統領が就任

 トランプ氏は約20分にわたった演説で「米国が第一だ。米国民のための通商、税制、移民政策を実施する」と言明。その上で、「米国製品を買い、米国人を雇用する政策を推進する」との方針を示し、「ワシントンから国民に権力を取り戻す」と強調した。
 さらに外交に関して他国との友好関係を追求するとしながらも、自国の利益を第一に考えるのは全ての国の権利だと主張。「イスラム過激派のテロを地上から壊滅させる」と語った。「全米で新たな道路、空港、鉄道を整備する」とも表明した。

20日、米ワシントンの連邦議会議事堂前で就任演説するトランプ新大統領(中央)(AFP=時事)

 トランプ氏は20日午前、ホワイトハウスでオバマ大統領と最後の引き継ぎを行った。その後、大統領と共にホワイトハウスを出発し、議事堂西側の特設会場に到着した。副大統領に就任したマイク・ペンス氏(57)に続き、母親から譲り受けた聖書と第16代大統領リンカーンが使用した聖書に手を掛けて宣誓した。
 トランプ氏は実業家出身。政府・軍の職務経験がない初めての大統領で、米史上最高齢での就任となった。オバマ政権が進めたリベラル路線の転換を掲げる一方で、秩序や原則より「取引」を優先させる政権運営は、内外に不確実性をもたらす可能性がある。
 トランプ氏の就任前支持率は軒並み40%程度にとどまり、同氏の排他的な姿勢に抗議する多くのデモが19日夜から展開された。民主党議員60人以上が式典をボイコットした。

 

 トランプ新政権は「最大の雇用創出」を目指すとともに、20日中にも環太平洋連携協定(TPP)からの離脱を表明する方針。不法移民の流入を阻止するためにメキシコとの国境に壁を建設することを公約にしている。外交面では、ロシアとの関係修復に着手し、過激派組織「イスラム国」(IS)掃討戦での協力を模索する。 
 トランプ氏は20日午後、メラニア夫人(46)と共に議事堂からホワイトハウスまでの約2.5キロをパレードする。

◇就任演説骨子
 一、米国民は今、国を再建するための努力に加わった
 一、われわれはワシントンから国民に権限を取り戻す
 一、「米国第一」という新たなビジョンのみが米国を支配する
 一、あなたたちを失望させない。米国は再び勝ち続ける
 一、われわれは「米国製を買い、米国人を雇う」という二つの明快なルールに従う
 一、他の国にわれわれのやり方を押し付けないが、米国は模範でありたい
 一、イスラム過激派のテロリズムを地上から壊滅させる
 一、米国を再び偉大にする
(2017/01/21-02:59)

時事通信


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