時事通信 11/29(火) 18:10配信
【ソウル時事】朴槿恵韓国大統領が29日発表した3回目の国民向け談話の全文は次の通り。尊敬する国民の皆さん。私の不覚により国民の皆さんに大きな心配を掛け、改めて深くおわびする。今回のこと(国政介入事件)で、心を痛めている国民の皆さんの姿に接し、私自身が百回でも謝罪をすることが当然の道理だと思う。
そうしても、大きな失望と怒りをすべて消すことはできないという考えに至り、私の胸はさらに痛んでいる。
国民の皆さん。振り返ってみれば、(政治家として)この18年間、国民の皆さんと一緒に歩んだ旅程は、この上なくありがたく、大事な時間だった。
私は1998年に政治を始めた時から、大統領に就任し、きょうこの瞬間に至るまで、もっぱら国家と国民のためという気持ちであらゆる努力を尽くしてきた。私的な利益はいっときも追求せず、わずかな邪心も持たず、生きてきた。
今起きている問題は、私としては、国家のための公的な事業だと信じて推進してきた。その過程でいかなる個人的利益も得ていない。
それでも、周辺をきちんと管理できなかったことは、結局は、私の大きな過ちだ。今回の事件の経緯は近く詳しく話す。
国民の皆さん。これまで私は国内外の環境が厳しい状況で、国と国民のためにどのようにすることが正しい道か、多くの夜を明かし、悩んできた。今、私はこの席で、私の決心を明らかにしようと思う。
私は大統領職の任期短縮を含め進退問題を国会の決定に委ねる。与野党が論議し、国政の混乱と空白を最小限にして、安定的に政権を移譲できる方策を用意してくれれば、その日程と法手続きに沿って大統領職から退く。
私は今や、すべてを諦めた。一日も早く、韓国が混乱から抜け出して本来の軌道に戻ることを望む気持ちだけだ。韓国の希望に満ちた未来のため、政界でも知恵を結集していただくよう願っている。