2015年9月 9日
世界平和や世界の経済を心配している方に、もし「世界の経済はどうなるでしょう」と尋ねられたら、AIIBもBRICSがどのように展開するか、あるいはNESARAの実現性は? 現状に水をかけるようですが、ひとつの原則に照らさなければなりません。その原則は「経済つまり貨幣制度はなくなる」という原則です。したがって現在の経済がなくなる方向にしか変化しないという見方をしなければなりません。経済にかかわっている政治や企業は「経済つまり貨幣制度はなくなる」と考えるはずはなく、そのような展望をたてることはありません。
勿論社会は経済によって営まれていますから教育者・科学者・経営者・サラリーマン・主婦、誰もが「経済つまり貨幣制度はなくなる」という思考をすることはなく、考えるヒントすらありません。ただ、中には「こんな社会で生活するためにどうしても仕事をしなければならない。もしお金の心配がなく生活できたらどんなにいいだろうか。」とふと思う人はいるかもしれません。
でも、現実を見直してみると、戦争を仕掛けて大量殺戮を繰り返してきた人類の歴史から、戦争が無くなる見通しが立ってきました。アメリカやロシア、近くは中国も大きく変わろうとしています。世界の軍隊は共同して新しい事態に対応しています。
このような世界の本質的な動きは、マスコミではまったく報道されませんが、マスコミが報道する世界の地域紛争や経済の混乱は、むしろ重箱の中の争いごとという段階に入っています。
なぜ報道されないのか、新しい時代は生命の安全を最優先しなければならないからです。旧権力に纏わりついている利権勢力の画策や暴力が次第に萎えるまで、時代の推進者達はあらゆる手を尽くして辛抱強く耐え忍んできました。
しかし、その推進者達が今大きな曲がり角に差し掛かっています。今までは金融システムや統治の適正化・適法化が行われ、これから証券・債権市場の崩壊も始まります。そのように適法でない構造にメスを入れてきた結果、当然のことながら解明されて気づくのは、経済システム全体に問題があり、支配階級の存続問題、つまり国家など固有の文明や歴史観にも混乱を及ぼす結果にならざるを得ないからです。
膨大な課題が山積し、今の国家機能では処理する能力がないと言えます。わかりやすく言えば国民のための国家というのは偽装で、実態は階級制における支配者のための国家システムだったからです。
昔ながらの皇国・王国が近代化に伴い鉱工業生産や覇権を競い、歴史的に略奪してきた財宝を元手に大企業を育成し国民を働かせ上がった利益を搾取することが堂々と行われきたのです。
この搾取活動を「経済」と言ってきました。どんなに大学の論文で詭弁を講じても原理は変わらず方便にすぎません。それが人類の現実の歴史だったのです。
2015年の7月から、変化の時で今年中に世界経済は新しいシステムで再生するかのような動きが始まっています。BRICSについで中国では共産党の崩壊が現実のものとなっています。国家の分断など、果たしてAIIBはその国際的な機能を果たすまでの基盤を維持し続けることができるでしょうか。世界の華僑はすでにこの状況を見限って、まったく新しい経済を展望しています。それぞれの大国はそれぞれの生き方を必死に捜し求めてゆきます。
みなさんには、地球市民のための方策は見えてきていますか?
仮に世界共通通貨を発行するため金の裏づけが可能だとしても、結局は経済の再生という同じガソリン(有害)エンジンの付け替えにしか過ぎません。
そして経済改革は内部改革という崩壊の序章が繰り返し続きます。
地球市民が無関心ではいられないほどたくさんの矛盾が噴出して、年金・医療保険・消費税などで身につまされることになるかもしれません。
支配階級が世界の経済を運営するのではなく、市民が経済を運営して「経済つまり貨幣制度はなくなる」世界に入ります。
はるかに豊かな生活が始まります。権力や支配の世界は消滅します。
これからしばらく続く前向きな経済の対応は一時的な穴埋めに過ぎません。
市民が真に主権を得る大前提となる時期です。経済は期待はずれになりますが、人々の暖かい心は地球を包み込むほどに膨れ上がってゆきます。
自らを追い込まないうちに一歩前へ、進化の槌音を聴きながら自分がどう変わるかを楽しみに偉大なエネルギー源になってゆきます。その時期が来れば人類の生活はドミノ現象が起き、瞬く間にパーソナルの時代に入ります。
Dig