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ペルーシャ−マニック〜愛知ソニア

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2014年07月09日

私と私の夫であるエハン・デラヴィは、1990年代初頭から、南中北米を根拠地としてさまざまなシャ−マニックワークを今日まで続けてきました。南米ペルーにおいては、日本からの参加者の方々と共に何度もクスコ郊外から天空都市マチュピチに続くインカトレールを4日間にわたって歩くワークを行ないました。



エハンは、今までに9回もインカトレールを歩きました。そのたびにいろんなシャーマンと共に素晴らしい体験を重ねてきました。1995年にサンフランシスコ州立大学の教授であり、心理学博士であり、なんといっても素晴らしいシャーマンであるアルベルト・ヴィヨルド氏が導くインカトレールを初めて体験することになりました。その際にヴィヨルド博士にインタビューしました記事を以下に投稿しました。



エハン あなたにとってインカトレールとは何ですか?

アルベルト マチュピチュまで四つの山道があるのだが、現在はそのうちの一つしかアクセスできない。そして、その道には約60キロにわたる古代からの聖地が含まれている。聖地は四力所に分けられていて、それらはインディアンのメデイスンホィール(インディアンのマンダラ)の四方位にあたり、各四方位の間にインカの聖地が位置している。

エハン 方位の一番始めにあたるのはどれで、何を意味するんですか。

アルベルト まず南のワークで、そこはヘビに関係している。それは脱皮を意味していて、ちょうどへビが脱皮するように過去から脱皮することを象徴している。西洋人のようにちょっとずつやるのではなく、へビのように一挙にきれいさっぱりと脱ぎ捨てることなんだよ。古い伝統においては、過去を脱皮することは真の爱とパワーの行為である。我々は、天と地を呼んで証人になってもらうんだ。過去の苦い経験だけを脱皮するのではなく、楽しかったことや素晴らしかった経験も含めて全てを脱皮する。

12才の時に起きた事にしろ、35才の時の出来事にしても、過去の出来事が何かと今日の自分のあり方を左右している。依存的のものとなっていたり、また同じ過去のパターンを気づかぬうちに私たちはくり返していたりする。重要なことは、自己を作りあげている神話的な基盤を取り除くことにある。その基盤とは、現代社会の神話ともいえる要素であり、本来自己に備わっている女性性や地球ガイアとの関係性、もともと我々に備わっている魔法的なクオリティ一を否定するものなのだ。



エハン しかし過去を脱皮することはそんなに簡単ではないでしょう。実際に過去の出来事から回復するために何年もセラピーに通っている人もいますね。私自身、山道を何日も歩く方が、心理学やセラピーなど受けるのと比べてもっと素晴らしいと今実感しています。それがなぜ、よりパワフルな方法なのかという点を知りたいのですが。

アルベルト メディスンマンは、四つの次元のリアリティをもってワークをする。ありのままに映る世界(リテラル)はさておき、?体細胞(ソマティック)レベル、そして?象徴的(シンポリック)なレベル、?神話的(ミシック)なレベル、さらには、?エネルギー(エッセンス)的なレベルにおける四つの次元のワークをする。我々現代社会に生きる者たちにとっては、すべての経験のプロセスはイントラ.サイキック(内心理的)なものである。つまり、マインドレベルのみで起きているのだが、シヤ一マニズムには、エクストラ•サイキックというマインド外のプロセスも含まれる。そして、エクストラ•サイキックのプロセスは無意識のうちに忍び寄り、働きかけるのである。



エハン その忍び寄るという意味を理解するための例をあげてください。

アルベルト 例えばサチャママ(へビ)の霊を呼ぶとすれば、実際にア一キ夕イプ的な光体の存在との神秘的な出会いがあり、多次元的な存在である蛇の霊は、さまざまな文化において特有のア一キ夕イプをもち、東洋ではそれは竜(ドラゴン)とし表現されることがある。

また、山の中でジャガーの霊を呼び寄せると、実際に自分のうしろについてきて、挑戦してくることさえある。これがメディスンマンのワークであり、彼らは自然界のアーキ夕イプ的な存在たちと会話をする能力をもっている。

エハン このようなエネルギーをシャーマンの知識なしに呼び寄せたら、どうなるのでしょうか?

アルベルト バックファイア一となって、きっと肉体か精神に支障を来すだろう。マチュピチュでいちばん危ない人は、少しの知識だけで訪問する人たちだ。それは、アメリカのどんな原住民のパワースポットでもいえることではあるが、たとえば、ホピ族が住むアメリカのキャニオンでの私のワークにおいて、ある一人の参加者が古い墓地で拾った頭蓋骨を手にもってハムレッ卜の劇をジョークでやり始めたのだ。その人は、とても健康な男だっただが、二か月後にリンパ腺の癌にかかった。我々が四年かけて彼を治したのだが、このようなパワースポッ卜でセレモニーを行なうときは、敬意を示すことと四方位を無視しないことが大切なのだ。

エハン これは、次元の扉を開くというようなことなのですか?

アルベルト 扉…そうだね。インカトレールをなにも深いことを知らずにただハイキングする人たちの中にも、なにか未知のエネルギーを感じる人たちも多いようだ。我々はそのようなエネルギーに関する知識を探求しているのだが、古代の知識の構造を理解することで、自己の変容を来らすことができる。そして、実際に数々の神秘に直面することになるのである。

エハン 南のヘビのワークのあとは、どこに向かうのですか?

アルベルト ルンクラカイの円形寺院へ行き、西のジャガーのワークを行なう。そこでは、暴力と怒りを超越するワークをする。これはさらに、恐怖そのものに打ち勝つワークであり、これはシャーマン世界のアーキタイプの一つであるである「ウォリア一」を意味している。しかしながら、我々が理想とするシャーマン的ウォリア一とは、今世でも来世でも「敵をもたない者」を意味する。ジャガーのワークは、死を超越した段階なのである。




ルンクラカイ

エハン なぜジャガーという動物なのか説明してください。

アルベル 事実クスコの街は、ジャガーの形を成しているが、ジャガーは熱帯雨林の根源のエネルギーを象徴する生き物であり、この3次元と他の次元を高くジャンプして行き来する動物なのだ。



クスコの街

エハン そうですね。ジャガーは次元をジャンプするというのがピッ夕リの動物ですね。納得できます。

アルベル ジャガーはひとつの世界から別の世界に優雅にジャンプすることができる。我々がすべきことは、いかに恐怖をもたずに未来の自分にジャンプすることなのだ。またジャガーは、虹に関連するパワーアニマルで、我々をその背中に乗せて、スピリッ卜の世界に連れて行ってくれることができる。

エハン 僕たちは一つの聖地で石を拾って、次の聖地に置いてくることを繰り返しているけれど、これにはどういう意味があるのですか?

アルベルト インカの伝統においては、これを「セケィーズ」(用水路という意味)と呼んでいるが、「シャーマン」とは、聖地を結ぶエネルギーの経路という意味がある。石を運んでいるうちに、我々のエネルギーが蓄積していく。そのエネルギーの経路によって、先ほど述べた四つの次元のリアリティのエネルギー(エッセンス)的なレベルまで浸透させることができる。したがって我々のワークがしっかりと守られることになる。

エハン 石を運ぶことによって我々が深いレベルのワークができるということと、インカトレールを歩く力を与えてくれるという意味ですか?

アルベル卜 その通りだ! 北のワークにおいては、パワーを超越することであるが、まずは、パワーがなければそれを超越することは不可能だ。ほんとうにパワーを自分のものにするためには、外界が自分に応えてくれるような世界を創造する必要がある。シャーマンにとって情報と知識は、まったく別のものである。たとえば、水がH2Oだというのは情報だけれど、雨を降らせることは知識なのだ。北のワークは、サヤクマルカ遺跡で行なう。そこで我々は「生」と、もっと異なる関係性に移行する。つまりそれは、「生」ともっとシンクロ的な関係性をもつことなのだ。すなわち、普通の時間の観念から脱出し、車輪のように回る「聖なる時間」に入ることを意味する。北のワークにおいては、たとえば、今日起きたイベン卜が、これから二か月後に起きる何かに従って起きているという理解に到達するためである。そのように未来から運命を呼び寄せることも北のワークによって可能となる。時間のポータル(入口)を通り抜けて、未来の自分(WHO YOU ARE BECOMING)を呼び出すことなんだ。


サヤクマルカ遺跡

エハン 我々の感知する時間の概念が、どんどん加速している今、北のワークがなおさら重要性に迫られていると思われるのですが、北のワークは、かなり重要ではないでしょうか。では、どんな動物が、北を象徴しているのですか?

アルベルト 「ハミングバード」だが、ナスカラインでも見られる「トンボ」も南米では北を示すパワーアニマルなのだ。これは変容への孵化(フカ)を意味し、北の教えには、3つのキーエレメントがある。

北の教えの三つのキ—エレメント

1)透明的な存在…人生を通して存在の大きな跡を残さないこと!
こうすることによって権力を超越することができる。

2)時間をマスターすること。つまり、意識的にシンクロ(共時性)の世界に入ることによって、自分のヴィジョンと意図を調節することができる。それに従えば、宇宙は自分の味方となり、積極的に協力してくれる。

3)秘密を厳守すること…自分に対してさえも秘密を守る。

エハン 3)はどういう意味なのですか?

アルベルト ああ、これをマスターするには、かなり時間がかかった。私も未だに完全にはできていないんだ!
時間の観念のわくを踏み出せば、未来に起きるイベントを予知することができ、運命を楽しみ、味わえるとでもいうような意味なのだが。知ることによって、自分自身の行動に甘えが出ないように、自分にさえも秘密にしておくとでも説明しておこうか。

エハン それは例えば、自分自身の人生をまるで本に書いてあるように把握していても、まだその本を書かなければいけないというような例に例えられますか?

アルベルト そうだ。北のワークは、我々の種としての集合的な記憶にアクセスし、さらには、古代の知識に直接自分でアクセスできることなのである。石はあなたに語りかけ、そしてアプ(山の聖なる守り神)もあなたに語りかけ、パチャママ(聖なる大地)も星々もあなたに語りかけてくる・・・といったようなことだ。

エハン プユパタマル力(雲の神殿)にて、東のワークをはじめると聞いていますが、この方位では何が象徴とされているのですか?


プユパタマル力

アルベルト コンドル。北米ではイーグル(鷲)だ。マヤの伝統では、ケツァルコア夕ル(羽のある蛇)。これらは皆、ヴイジョンを意味している。アンデスやホピのメディスンマンの中には、人類の未来の最高の可能性のヴィジョンを創造する者もいる。すなわち、そういった最高の可能性を、時間の扉を通して未来から呼び寄せることができる彼らは、実にミラクルワーカーだといえる。

エハン 我々のグループのような個人レベルのワークにおいては、インカ卜レールはどういう意味を持つのですか? 自分自身のヴィジョンを見出し、さらには、それを共通のヴィジョンとして見出すことなのですか?

アルベルト ヴィジョンとは、単なる種まきであって、その種を育てるかどうかが問題なのである。その種を育てるのなら、シャーマンの世界のアーキ夕イプのモチーフ(パワーアニマル)との関連性はどんどんと深まっていく。やがてヴィジョンによって自らが導かれるようになる。これはあなた自身が、新しい肉体を創造するというチャンスもあるという意味でもあり、その肉体の老化のプロセスは普通とは異なり、癒しのプロセスが起き、死のプロセスもまったく変わってくる。つまり、死は存在しなくなるかも知れない!

エハン インカと、この新しい肉体との関係は何であって、またメディスンホィ一ル(四方位)のワークにて生まれる未来の自分たちとイン力の関係はなになのでしょうか?

アルベルト インカとは「太陽の子」という意味である。自分自身の素質が太陽のように輝いていると気づく者たちだ。この旅にてメディスンホィ一ルに従って我々がまいた種は、究極的にインカ「太陽の子」になるためのものである。古代インカでは、我々人類という種は、もうすでに終末期に到達している。次に進化する種は、ホモルミナイ(光輝く人類)であり、それそのものがインカだと言えるのである。我々は現在、並みの理解を越える力に影響されている。その力によって我々は、内から外の世界の変容を起こす者たちとなり、世界の変容は自発的に起きるのである。

エハン 我々のグループにどんな変容が期待できますか?

アルベルト あんた方のユーモアのセンスがもっとましになるだろうよ(笑)。

  

 

Posted by 愛知 ソニア at 15:57シャーマニズム

 


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