フィンランドでベーシックインカムを試験導入 毎月約6万8000円を支給

ベーシックインカム フィンランド 国際ニュース

CNN.co.jp

2017年1月3日 15時21分 ざっくり言うと フィンランドでベーシックインカムを試験的に導入する試みが始まった 2000人を対象に、収入や資産にかかわらず毎月約6万8000円が支給される 対象者は、失業手当か所得補給金を受給していたことが条件となっている ベーシックインカムを試験導入、２千人対象　フィンランド ベーシックインカムを試験的導入 2017年1月3日 15時21分

CNN.co.jp

ロンドン（ＣＮＮＭｏｎｅｙ） 北欧フィンランドで今月から２０００人を対象に保証収入を支給する制度を試験的に導入する試みが始まった。

今月から始まったプログラムは、ユニバーサル・ベーシックインカム（ＵＢＩ）の実効性をテストする最初の取り組みの１つだ。対象者には収入や資産、雇用状況にかかわらず、毎月一律５６０ユーロ（約６万８０００円）が支給される。

この制度は、技術の進歩とともに人間による労働の必要性が低下する中、ＵＢＩが労働者により大きな保障を提供するというものだ。この制度では失業者が給付を受けながらパート労働を行うことも可能になる。

この最初のプログラムは、２年間の期間限定で実施される。対象者はランダムに選ばれるが、失業手当か所得補給金を受給していたことが条件だ。また、このプログラムを通じて支給される保証収入は非課税となる。

このプログラムがうまく行けば、フィンランド人の成人全員に対象が拡大される可能性もある。

フィンランド政府は、この計画は長期的に資金の節約になると見ている。同国の福祉制度は複雑かつ高コストであるため、福祉制度の簡略化はコストの高い官僚制度の縮小につながる。

またこの改革は、職を得ると失業手当がもらえなくなる心配もないため、失業者に職探しを促す効果もある。現行の制度では少しでも所得が増えると失業手当の支給が打ち切りになる恐れもあるため、失業者の中にはあえてパート労働を避ける人もいる。

フィンランド社会保険庁事務所（ＫＥＬＡ）の法律部門の責任者マルユッカ・ツルネン氏は「臨時収入を得てもベーシックインカムが減らされることはないので、働いたり、自営業を営んだりすることはどんな場合でもやる価値がある」と語る。