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諏訪と縄文 ~なぜ諏訪が人々を惹きつけるのか

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縄文と古代文明を探求しよう!より転載 2016年9月29日 今年の夏に諏訪に行ってきました。たった2日の滞在でした。
出雲と並んでずっと一度は行きたいと思っていた縄文の聖地です。
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諏訪大社 秋宮参道から見た諏訪の山々(私が撮影しました)

戻ってきて何か書こうと考えてきましたが、なかなか出てこない。ただ圧倒されて言葉も出てこなくて私の拙い文章で表現するにはあまりにも巨大な対象だと感じていました。

1ヶ月経った今、諏訪の事も少しネットで調べ、私の体験と併せて諏訪とは何なのか?諏訪から縄文や日本を見ると何が見えてくるか、とんでもないテーマを追求してみたいと思いました。果たして何が書けるか、楽しみにしつつゴールを設定せずに始めてみたいと思います。

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まず諏訪には大きな湖、諏訪湖がありますが、湖の美しさより湖を囲む山の美しさに圧倒されました。
特に諏訪大社上宮から幾重もの山を越えて顔を出す八ヶ岳は何とも言えず神々しい。
なぜ諏訪に縄文人が住みつき、現在までその文化が御柱際として残り続けたか、それは湖というより、この山々にあるように思いました。縄文人は山を神として崇め、山から昇太陽、沈む太陽を命として拝んだのだと思います。
この山から一旦しずんだ諏訪盆地こそ、信州の山を見上げ崇めるに実にすばらしい立地だったのでしょう。_MG_3253_201512s
諏訪湖と八ヶ岳

さらに縄文人は定住しながらも実はかなりの交易範囲を持つ贈与ネットワークを中心とした交易民としての特徴を持っています。諏訪湖は中央構造体の結節点に位置し、縄文時代の広域の黒曜石やヒスイなどの物品が通行する位置にあったと言われています。八ヶ岳山麓から諏訪湖に到る谷にはおそらく縄文メッカと言われるぐらいの中期の縄文集落の遺跡が集中しています。諏訪湖はこれらの造山活動の境界、ひずみとして誕生し、それら山の恩恵、山の影響、エネルギーを深く受けた古来からのパワースポットなのです。
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八ヶ岳山麓に集まる縄文遺跡(赤印)こちらより借用しました。

諏訪を今日まで縄文的な聖地として確定させたのは諏訪大社の存在です。この大社は数ある日本の神社の中でも最古と言われており、建立時期もあきらかになっていません。
おそらくは弥生時代前期~中期、紀元前200年~紀元後100年くらいの時期に一番旧い社屋ができていると言われています。大社と言われる神社はおそらく縄文人と弥生人との合作、原点の神社です。諏訪大社は中国から渡来した出雲族が土着の諏訪人と融合し、作り上げた神社と言われています。諏訪大社には4つの神社が諏訪湖を囲むように存在していますが、各神社は御柱4本が神社の4隅に建てられ、杉の柱で囲まれた領域を聖なる地として領域付けられているのです。
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諏訪大社の位置           上社前宮(私が撮影)
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上社 前宮の御柱

さらにこの御柱を7年毎に新しい柱に交換する、御柱祭りは現在も活き続けています。
2010年には3人の死者を出しながらも現在も続けられる御柱祭り。
現在でも諏訪に在住の普通の人々が祭りを作り運営している。諏訪の人々は7年に一度のこの祭りの為に生きているというくらい、祭りは人々の生活に入り込み、祭りを中心に多くの民が暮らしているのです。祭りと言えば祇園、ねぶた、天神など大きなものは日本中にたくさんありますが、この縄文由来の祭りが今もほとんど変わらず行われている、そんな地は他にはありません。
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現在では毎年8月15日の夜に行われる日本一の規模の花火大会が有名ですがこの花火大会には毎年50万人の人が全国から諏訪に集結し、湖上の花火を堪能するそうです。諏訪の人口の10倍の人々が一夜に集結する、これも一つの祭り場です。
花火もまた諏訪の祭性、縄文性を象徴する行事の一環なのかもしれません。
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何が諏訪に人々を惹きつけるのか、諏訪が人々に何を与えるのか、まだはっきりした事はわかりませんが、おそらく人智を超えた何かを伝えているのではないかと思います。諏訪大社の造形の迫力はそれらを私達に無言で伝えているのかもしれません。
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下宮 秋宮〈私が撮影しました)

次回からは様々なネットで語られている諏訪の謎、魅力、歴史を紹介していきたいと思います。


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