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性理題釋~大道の沿革

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2016年 10月 14日

道すなわち真理を統べる神聖な伝承が天命によって奉じられてきました。この天命は5000年間、青・赤・白の三期の時期の変革を経てきました。青の時代、伏義氏から始まって周公までの期間を「道は帝王にある時代」といい、赤の時代、老子から劉祖までの間を「道は聖人ある時代」と称し、いずれも天が遣わした特定の聖人のみに玄妙不可思議な真理を授けることが許されました。そしてこの度、時代が変わって白の時代となり「道は火宅に伝わる」といい、苦悩に満ちた世界、つまり今までの天命は出家した僧職であったものが、白の時代から普通の家に住む人(一般人の中に転生してきている)に下命されました。

天命がこのように変わったのは日本の鎌倉時代のころ、以来、この「火宅に天命がある」道が熟成して宇宙と地球表面とそして地底の三層を救済する天命を担った「師」がこの世紀の一大事を大々的に布告したのは1930年でした。おりしも民主主義の理想を掲げた国家アメリカ合衆国で、この国を乗っ取るために闇が大恐慌が起こしたころです。シェルダン・ナイドルニュースで最近伝えられている宇宙の神々が人類のために同行する「師」とは、このことであり、聖書のマタイ3:1-12: 「私はお前たちに、回心に向け、水によって洗礼を施している。しかし私の後から来たるべき者は私よりも強い。私はその者の皮ぞうりを脱がす値打ちすらもない。彼こそ、お前たちに聖霊と火とによって洗礼を施すであろう。・・・」という「私の後から来るべき者」「聖霊と火によって洗礼を施す者」がこの「師」にあたります。

老水還潮《これより天命が再び中国に戻る》と言いますが、インドから東に道《真理》を伝承した達磨大師より18代目、師による厳粛な運びが、今年これからの新たな道を見極める大切な指針になります。

1940年12月1日(昭和15年)に降ろされた 《性理題釋》 全八十八篇を順次ご案内いたします。

ー濟公活佛《師》の自序ー

道は理であります。理を知らなくて、どうして道を修行できましょう。故に道を修行しょうする者は、まづ先にこの理を理解せねばなりません。理を理解するには、疑問があればその都度質問して、明白に了解できるまで究めることが必要です。惜しむべきは、世人はとかく人に物事の理を尋ねるのを恥じることです。それ故、疑問が重なって遂に迷路に陥入り、迷ってしまったことすら自覚しないばかりか、又、それ故にますます道から遠ざかってしまいます。大道がこの世に降り、普く世人を済度する道が拓かれて以来、道を得た原仏子《以前に天から降って人間になった者を佛子、又原子とも呼ぶ》は少なく、その道理をよく究めて道を修行する者は暁の星のように少ない。どういうわけでしょうか? それはすべて疑問があっても質問せず、又質問しても理解し得ない故であります。

このような状況に鑑み、平常よくうける疑問を例題として解答を与えました。その解答に当って、なるべく簡潔明瞭に解釈する様に努め平易な言葉を使用しました。この書に記載した数十の例題は完璧とは言えなくとも、あらかた理路は整っていて、修道を志す士の参考とするに足るものです。師の本望とする所は、修道を志す者がこの書を読んで真理を徹底的に理解し得るのみならず、更に進んで修行の指南となし得ることです。又、道を求める者にはこの書の精読が、疑問を解き道理を理解し進んで道を求めて入門の助力となり得ることです。世の人がこの書の説く如く実行すると、たとえ最高の天位に到達し得なくても過去の世代に積重なった罪障を消滅し得て相携えて、この世の苦海を離脱して悟への路に登ることができます。これが師の深く望むところである。

三、大道の沿革

 老子、清静経に『大道は無形にして天地を成育す』とありますが、これは天地の源が道であり、未だ天地が創造される以前に道があって、道が天地を生み、そして育てたことを意味します。史記に『天は子(ね)の会に開き、そして戌(いぬ)の会に没す。地は丑(うし)の会に闢(ひら)き、而して酉(とり)の会に没す。人は寅(とら)の会に生じ、而して申(さる)の会に没す』とあります。下図をご参照ください。

人間が始めて地球上に生まれて来たのは寅の会であって、当時人の本性は皆善(ぜん)でした。その当時、天によって人が生じたので、人を支配する一切の働きは天にありましたから、人が道をどうこう論ずる必要もありませんでした。道が中古に伝わり、人が人を生むようになってから、人間社会を支配する一切の働きは人に移されました。始めに伏羲(ふくぎ)氏が出世せられ、天地自然の仰観俯察(ぎょうかんふさつ)して、先天八卦を画き、天地の奥妙を顕しました。これが道が世に降りた始めになります。継いで、蒼頡(そうけつ)氏が文字を創り、有巣(ゆうそう)氏が宮室を建て軒轅(けんえん)氏が衣装を整えるなど、文化は大備しました。これで道が地上に華を咲かせたことになります。

尚続いて、堯(ぎょう)、舜(しゅん)、禹(う)、湯(とう)、文(ぶん)、武(ぶ)、周公(しゅうこう)と道統を受継いで、心法を一脈相伝しましたが、これを青陽期(せいようき)と申し、これで道が整ったことになります。時代は変わって周(しゅう)の末世となって五覇(ごは)が起こり,互いに争って、天子の政令が天下に行なわれなくなり、道は紅陽期(こうようき)に転じ、分かれて三教(道教・儒教・仏教)となりました。これを道の分かれと申します。

老子様が降世して道の宗旨を発揚し、東方の魯(ろ)に孔子を渡ましたが、孔子は『吾今、老子にまみえしが、それなお龍を見るが如しかな』と嘆詞を残されました。老子様はその後、西域の胡王(こおう)を化そうとして、紫雲瑞気溢れる函谷関(こくかん)を出ようとすると、関尹子(かんのいんし)に留められ書をつくらせられましたので、たので、道徳経五千言を著わしました。これが道教の始であります。

孔子様は道を受けて周遊列国氏、西方を教化しましたが、その後詩を刪(けず)り礼を訂(ただ)すなど、継往開来(けいおうかいらい)して永久不変の真理を闡(ひら)かれ、万世不易の定論を立てられました。大道の精微にして奥妙かつ玄妙な理は、大学と中庸などに悉く(ことごとく)叙述されましたが、これが儒教の始祖であります。孔子様は道を曽子(そうし)に伝え、曽子は子思(しし)に伝え、子思は孟子(もうし)に伝えましたが、孟子以後、道脈は西域に還り、中国には心法が失伝してしまいました。

それから、秦(しん)、漢(かん)、晉(しん)、隋(ずい)、唐(とう) を経て、学者の議論は囂然(ごうぜん)として蜂起しましたが、悟りの境地には至りませんでした。そして炎宋(えんそう)の時に至り、文運は大いに開き、偉い学者が輩出して、立派な議論も百出し、特に濂渓(れんけいという場所)の周敦頤(しゅうとんい)、洛陽(らくよう)の程灝(ていこう) と弟の程頤(ていい)、関中(かんちゅう)の張載(ちょうさい)、閩中(びんちゅう)の朱熹(しゅき)等の賢人が相継いで起こり、真儒を盛んに提唱しましたが、然し乍、道統は孟子以後、西域に転じていたため運に相応じることができませんでした。宋の時代に儒者は輩出しましたが、ただ道旨を闡揚したに過ぎませんでした。

釋教として西域に接受された道は、お釈迦様の大弟子迦葉(かよう)に渡しました。これが佛教の始祖となりました。こうして道は三教に分かれ、各々一地方に伝えて、また各々経典に留めました。

釈教(佛教)ではお釈迦様より単伝して、二十八代目の達磨尊者(だるまそんじゃ)に至りましたが、中国の梁(りょう)の武帝(ぶてい)の時に達磨様が西域より中国に渡られ、真機は中国に還りました。これを老水還潮(ろうすいかんちょう:本の水が本に還る)と申します。

達磨様が中国に渡られてから、真道は中国において一脈相伝しました。達磨様が初祖となり、二祖神光(しんこう)、三祖僧燦(そうさん)、四祖道信(どうしん)、五祖弘忍(こうにん)、六祖慧能(えのう)となりましたが、六祖に至って衣鉢(えはつ)は失伝しました。その当時、南頓北漸(なんとんほくせん)の称がありましたが、その実、道は俗家(僧侶でない人)に帰しました。六祖は白・馬祖二人に渡して祖としましたが、道は火宅に転じて八代の羅(ら)祖、九代の黄(こう)祖、十代の呉(ご)祖、十一代の何(か)祖、十二代の袁(えん)祖、十三代の徐(じょ)・楊(よう)祖、十四代の姚(よう)祖、十五代の王(おう)祖、十六代の劉清虚(りゅう・せい・きょ)祖に至りました。この十六祖で紅陽期は円満になり、道は白陽期に転じて、弥勒様の応運となって、路(ろ)祖様が初祖となられました。

そして大開普渡して大いに道の玄妙な天機を万人に伝え、三層を普渡し、万教を和して帰一せしめる末後の一着の大聖業を、弓長(ゆみなが)・子系(しけい)が受け継いで応ずることになります。三代以上は道は君相にあって、一人で天下を化せられましたが、これを青陽期と申します。三代以後には、道は師儒(しじゅ)にあって、三教相継いで起こり、各々一地方を治めましたが、これが紅陽期であります。現在は三期末会で世風は頽廃(たいはい)し、災難が流行して地球の至る所に完全な処がなくなりました。そして道は庶民にあって人は皆成道し、一人一人が成仏できるようになりましたが、これが白陽期です。以上が大道の沿革になります。


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