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古代文明「インカ帝国」 ”内なる神” アセン ディッド・マスター

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http://8729-13.cocolog-nifty.com/blog/2015/07/post-bb26.html
  これまでの訓練の成果で、私は眠る前に必ず、自分の”内なる神”に意識を集中するのが すっかり日課となっていた。もちろん敬愛すべきサン・ジェルマンに感謝の念を送ることも忘れなかった。ロッジ(山小屋)での11日目の晩、そろそろ寝よう という頃にはっきりと彼の声を聞いた。

   「いますぐ来なさい!」

   私は彼の声に従うことを学んでいたので、即座 に肉体を脱け出し、宙を駆け抜け、あっというまにロイヤル・ティトンに着いていた。彼は”白色同胞団の静修地”入り口の横で、私の到着を待っていた。そば に寄って挨拶すると、彼は微笑んで言った。「今日もすべきことが山ほどある。さあ、行こう!」

   私たちはロイヤル・ティトンを飛び立 ち、やや南西方向に向かうと、まもなく眼下に大都会の街の灯りが見えてきた。「ロサンゼルス」だよ、とサンジェルマンが言い、私の注意を促した。そこから さらに遠くまで移動し、再び密集した街の灯りの上を通過した。どこなのか尋ねると、「メキシコシティ」とのことだった。熱帯雨林が見え始めたところで、私 たちは降下し始め、古代神殿と思(おぼ)しき遺跡に降り立った。

   「ここはメキシコ・オアハカ州のミトラ遺跡だ。
   あなた方3人(妻のロータス、息子ドナルド)は、最盛期のインカ帝国をサポートすべくここに転生しにやって来ている。あなた方はインカ皇帝の子どもとしてペルーで生まれた。皇帝は高潔で強固な魂を持つ賢者であり、臣民に対しても大きな愛情を抱いていた。

   彼は常日頃から一なる至高の神に呼びかけ、光と繁栄と、完全性を帝国と臣民の上にもたらして欲しいと祈っていた。”グレート・セントラル・サン”(銀河系の中心に存在する、高次のエネルギーである生命の根源)のことを知っていたインカ皇帝の献身ぶりは著しかった。」

    「そして、当時サハラ砂漠にあった、黄金の都に転生したことのある14名が派遣されることになり、その中にあなた方3人がいたのだ。ペルーでの十年 間、特別訓練を受けたあと、あなた方3人はインカ帝国北部に派遣され、皇帝である父にならって愛と敬意をもって精進し、やがて植民地に都を築いた。それが 現在の”オアハカ州ミトラ”だ。しかしミトラの栄光はその後何世紀もかけて崩壊することになる。」

   「この地であなたは、マスターたちの指導のもとに大神殿を建設した。
    ロータスは当時ミトラと呼ばれており、40年以上をこの神殿で女祭司として奉仕した。つまり都の名前は彼女への敬意からつけられたものだ。この大神殿 は同時代に建てられたものの中でも最も華麗な神殿の一つであり、地下にある秘密神殿も含め、最終的な命令を下していたのはあなたである。」

   「そして全行程はアセンディッド・マスターの1人によって指示されており、秘密神殿は、太古に進んだ文明が存在したことを後の世に証(あか)しするために残された。では実際に秘密神殿に入り、かつて栄華を誇ったこの遺跡の中に保存されてきた部屋の一つを見よう。」

   ある程度の距離まで近づくと、サン・ジェルマンが「下がる」ように命じた。
    彼は前に立ちはだかる巨岩の塊めがけて、強力な光線を放った。瞬時に岩は砕けて四散し、立方体のピンク御影石が現れた。彼が寄ってそこに手を触れる と、回転軸のようにひっくり返ったかと思うと、幅1メートルほどの開口部が現れた。下へ続く階段を21段下ったところで銅と思われる扉に出くわした。彼が 言うには、朽ちないものにするためにこの扉には他の金属が混ぜて造られているという。

   入り口右側の岩でできた立方体を手で押すと、 扉が静かに揺れて開き、小さな部屋に出た。突き当たりは大きなアーチのある通路に続いており、また別の大扉が閉まっている。サンジェルマンは床にある独特 の形をした石を、今度は足で踏みつけると、扉は奥に下がり、大きな部屋が現れた。

   そこは長い間密閉されていた様子で、掃除と換気が必要だとの思いが私の頭をよぎったとたん、室内は紫色の強力な光で満たされた。次いで、白い薄霧が漂ってきて真昼の太陽のように輝き始めると、瞬時に何もかもが新鮮で清潔になり、部屋中にバラの香りが広がった。(略)

   サン・ジェルマンは言った。
   「私は人々が、自分の心を縛り、目を曇らせる信仰や主義主張、そして思い込みから解放されて、”内なる神”に意識を向けるようになればどんなにいいかとつくづく思う。彼らのために練りに練って準備されてきた未来には、限りない可能性が秘められているのだ。」

   「そこでは自由と力、光が奉仕する時を待っている。
    だがその実現のためには、”内なる愛の存在”を認識し、それを生きられるかどうかにかかっている。”内なる神”は彼らの存在を通して絶えず呼吸してお り、人々があらゆる目に映る事象の背後に、すべてを司っている力を感じ、認識するならどんなにいいだろうか! 自分の体が、全宇宙を統(す)べる至高の存 在の住まう神殿であると理解するなら、どんなに素晴らしいだろうか!」 

   「人や物に対するように”内なる神”を心から愛し、語りか け、その存在があらゆる万物に宿っていることを認め、実感できるなら、一瞬でもその”存在”を身近に感じ、現実を受け入れることができるならば、アセン ディッド・マスターたちが達成してきたように、数々の偉業を行なう妨げは何もなくなるだろうに!」

   右手にある扉をくぐると、この時代のインカ文明と、それが人類周期のために果たした重要な役割に関する記録の収められた文書に出くわした。それらのどれもが、不朽の朽ちない材質でできていた。

   「あなたはかつての1万4000年前の転生の時の記憶を呼び覚まし、古文書作成に関わった工程を思い出した。これらの文書は肖像画と一緒にロイヤル・ティトンに運び出す。この秘密神殿の役目は終わった。あとは消滅するだけだ。」

   サン・ジェルマンがそう言ったとたん、美しく光輝く存在が現れ、手際よく記録文書と肖像画を運び去っていった。作業を見届けると、私たちは入り口に戻って外に出て、神殿からある程度離れたところまで遠ざかった。

   振り向いたサン・ジェルマンが、秘密神殿にじっと意識を集中させている。
   周囲が異様な静けさに包まれるのを感じ、私は身を固くした。そして一瞬にしてすべてが完了した。地震のような大揺れが起こり、かつての栄華の時代を生きた最高峰の建造物は、みるみるうちに廃墟と化してしまった。

   サン・ジェルマンの持つ驚くべき力に、息を呑んだ。
    本当にアセンディッド・マスターは神々なのだ。そして古代神話で語られる数々の逸話が、単なる作り話ではなかったとわかり、あらためて驚く。マスター たちは、いかなる時も揺るがぬ決意とともに大いなる”内なる神”の存在とつながっており、驚異的な神の力を操れるのだ。つまり、彼らが完全な存在であるゆ えに、あらゆる力が与えられているのだろう。
(サン・ジェルマンによる)   book 『明かされた秘密』 ゴッドフリー・レイ・キング著ナチュラルスピリット 抜粋

メキシコ・オアハカ州のミトラ遺跡

 


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